組込みシステムは高機能化・多機能化が進み、多くの組込み機器でリアルタイムOSが使われています。
以前の組込みシステムは、主に単独もしくは工場や施設内のみで繋がっていました。しかし、近年ではデジタルトランスフォーメーションへの取り組み等が重要となっており、継続的なアップデートが求められているため、インターネットを介した通信を行うためのネットワーク対応や高機能化が必要不可欠となっています。
このように世の中から求められる要求が増えていくと、OSを使わないままでは対応が難しくなるため、リアルタイムOSの導入が必要となります。
トロンフォーラムが提供しているリアルタイムOS「T-Kernel」は、純国産OSとして知名度が高いだけでなく、2018年にはIEEEの標準規格にも採用されたことにより、世界標準として更なる拡がりを見せています。
トロンフォーラムがまとめた2019年の調査報告によると、組込みシステムに組み込んだOSのAPIで、T-Kernel仕様API(μT-Kernel仕様API等を含む)とITRON仕様APIの合計が全体の約60%でトップシェアを達成しています(*1)。
T-Kernelとは?
T-Kernelは、組込み機器の開発環境と実行環境であるT-Engineの上で動作するリアルタイムOSです。
ITRONをベースに互換性と拡張性を重視して設計されており、高いリアルタイム性能、豊富な同期・通信機能などの特長があります。
T-Kernelは以下の3つの機能で構成されています。
- T-Kernel/Operating System
タスク実行制御、同期制御など、リアルタイムOSとして基本的な機能を実現 - T-Kernel/System Manager
デバイスドライバやシステムメモリ、アドレス空間など、メモリを管理するための機能を
提供 - T-Kernel/Debugger Support
デバッガがT-Kernelの内部状態の参照や実行のトレースを行うための機能を提供
さらに詳しく知りたい方へ
12/17(金)まで限定公開しているオンデマンドウェビナー「ここから始める T-Kernel ~基礎知識から導入メリットまで詳しく解説~」では、長年組込み業界およびT-Kernelに携わってきたイーソルが、T-Kernelの概要やリアルタイムOS導入のメリット、イーソルが提供するマイコンからマルチ・メニーコアまでサポートするリアルタイムOSなどについて解説します。
リアルタイムOSの導入をご検討されている方や、ITRONからT-Kernelへの移行をご検討中の方にお勧めのウェビナーです。ぜひご覧ください。
[ウェビナー詳細・お申し込みはこちら]
https://www.esol.co.jp/seminar/seminar_234.html
*出典 1.
トロンフォーラム 2020年4月プレスリリース
「組込みシステムに組み込んだOSのAPIで TRON系OSが60%のシェアを達成し24年連続の利用実績トップ」
https://www.tron.org/ja/2020/04/post-5172/