eSOLでは、画像処理技術・AI・組込み開発の知見を組み合わせ、目視確認・判定作業・異常検知といった業務の自動化を実現するエンジニアリングサービス「eSOL Digital Imaging」を提供しています。
本記事では、「eSOL Digital Imaging」の活用例について詳しく紹介します。
- はじめに:eSOL Digital Imagingの特長
- 活用例① エッジAIによるリアルタイム全数検査システム構築: "画像・映像の目視確認"の課題を解決
- 活用例② AIによるデータのトリアージ(選別)と要約: データ過多による人的工数の逼迫を解決
- 活用例③ 熟練工の"眼"のデジタル化と標準化: 作業内容が属人化する課題を解決
- 活用例④ AIとの協働によるダブルチェックの自動化: ヒューマンエラーの増大を解決
- おわりに
はじめに:eSOL Digital Imagingの特長
eSOL Digital Imagingは、印刷機や医療分野で培った画像処理技術に加え、組込み開発の知見や先進のAI技術を組み合わせることで、高精度かつ安定した画像認識システムの構築を支援します。
【特長】
- 画像処理技術・AI・組込み開発の豊富な知見で最適解を提案
- 画像処理技術のみならず、システム全体の開発をeSOLがトータルでサポート
※既存システムへの組込みもOK - 課題の相談から技術選定、実現可能性をお客様と一緒に検討
- 要件定義から実装・保守まで一貫対応
次章以降では、具体的な活用例を4点紹介します。
活用例①
エッジAIによるリアルタイム全数検査システム構築: "画像・映像の目視確認"の課題を解決
製造業の検品、インフラ点検、監視業務などにおいては、画像・映像の確認が人の目視で行われている現場も多く、全数検査の限界とコストの板挟みになっているケースが少なくありません。
【画像・映像の確認の課題】
- 人件費と時間の制約で「抜き取り検査」に留まっている
- 24時間稼働の施設では、深夜帯等の人員確保が困難
- 属人化しているため、品質が安定しない
このような課題に対し、エッジAIを活用してリアルタイム全数検査システムを構築した事例があります。
■ エッジAIによるリアルタイム全数検査システム構築 詳細
システム内容:- 自動化:カメラ映像からの物体検出・異常検知モデルにより、24時間365日の安定した全数検査を実現
- エッジ処理:通信遅延の許されない製造ラインに対し、即座にNG品を排出する仕組みを構築
- 定量化:曖昧な「目視」基準を数値化し、品質基準の統一を図る

本事例のポイントは、省人化の実現に加え、曖昧だった"目視"の基準を数値化し、品質そのものを底上げした点にもあります。エッジAIは、検査の効率化と品質の標準化を同時に実現する手段として、今後さらに広がっていくと考えられます。
活用例②
AIによるデータのトリアージ(選別)と要約: データ過多による人的工数の逼迫を解決
ドライブレコーダー、医療画像、店舗カメラなど、膨大なデータを使う分野ではデータ過多により人的工数が逼迫されがちです。その結果、データの死蔵と重要現象の見逃し発生にも繋がってしまいます。
【データ過多による人的工数逼迫の課題】
- 映像データの量は膨大だが、確認する工数が無い
- 異常発生時の原因究明を目視に頼り、時間がかかる
- データ整理に追われ本来の分析や改善に手が回らない
このような課題に対し、AIによるデータのトリアージ(選別)と要約を実現しました。
■ AIによるデータのトリアージ(選別)と要約
システム内容:
- フィルタリング:「人が見るべき重要な事象(異常、特定動作)」をAIが自動抽出し、確認工数の大幅削減を実現
- メタデータ付与:映像内のオブジェクトや行動を自動でテキスト化・タグ付けし、検索可能なデータベースへ変換
- 軽量化:必要な情報だけをクラウドへ送信する仕組みを作り、通信コストとストレージコストを最適化

映像を「人がすべて見る」のではなく、AIが「見るべきものだけ」を届ける仕組みへ転換した点がポイントとなります。データ過多に悩む現場において、AIによるトリアージは人の時間を本来の分析・改善業務へ取り戻す手段として有効です。
活用例③
熟練工の"眼"のデジタル化と標準化: 作業内容が属人化する課題を解決
製造業、プラント関連、医療現場など技術者の技量が重要な分野においては、各作業が熟練工に属人化し、技術継承の断絶と"匠の勘"がブラックBOX化してしまうケースが多々あります。
【作業属人化の課題】
- 業務を言語化出来ず、新人の育成が体系化出来ていない
- 技術者の高齢化・退職等に伴い、品質維持が困難な状況
- 拠点間(国内/海外含む)で品質乖離が発生している
このような課題に対し、熟練工の "眼"のデジタル化と標準化を実現しました。
■ 熟練工の"眼"のデジタル化と標準化
システム内容:
- アセット化:熟練工が注目している画像特徴量をAIが学習し、暗黙知をアルゴリズムとして形式知化
- アシスト:作業者に対し、AIがARや画面上で注視点をガイドする事で、熟練工と同等の判断が可能な環境を構築
- 教育:過去のレアケース(熟練工しか知らない異常)を学習データ化し、教育シミュレータとして活用

熟練の技を身につけるには長い年月や手間が必要でしたが、AIによるガイドと教育シミュレータは、その育成プロセスを大きく短縮します。属人化した技能の標準化は、人材不足時代の品質維持を支えます。
活用例④
AIとの協働によるダブルチェックの自動化: ヒューマンエラーの増大を解決
自動車部品、食品、医療品、航空機など高信頼性が求められる分野における検査業務では、見逃しリスクと高い心理的プレッシャーによるヒューマンエラーの増大が課題となります。
【ヒューマンエラー増大の課題】
- 集中力低下により、一定確率の見逃しが発生
- 「絶対に失敗できない」プレッシャーによる離職率の増大
- ダブルチェックを行っているが、それでも改善が出来ない
このような課題に対し、AIとの協働によるダブルチェックの自動化を実現しました。
■ 熟練工の 『眼』 のデジタル化と標準化
システム内容:
- ハイブリッド検査:AIを「第1検査員」として配置し、人間が最終判定するフローで、見逃し率を極小化を実現
- ポカヨケ:手順ミスや見落とし動作自体をカメラで監視し、「確認していません」とリアルタイムで警告を出す
- トレーサビリティ:全件の検査結果をログとして残し、クレーム時に「出荷時は正常だった」という証拠(説明責任)を担保

本事例のポイントは、AIを「第1検査員」とする協働体制により、見逃しリスクと心理的負担を軽減しつつ、全件ログで説明責任まで担保した点です。人とAIのダブルチェックは、高信頼性分野における検査体制の新しい標準になっていくと考えられます。
おわりに
本記事では、eSOL Digital Imagingの活用例として、エッジAIによる全数検査、データのトリアージ、熟練工の技能のデジタル化、AIとの協働検査という4つの事例をご紹介しました。
いずれの事例にも共通するのは、「人の目視」に依存してきた業務を、AIと画像処理技術によって「仕組み」へと転換している点です。目視作業における人手不足、技能継承、品質のばらつきといった課題に対し、eSOLは画像処理・AI・組込み開発の実績および知見を活かして解決を支援します。
無料のオンライン相談を承っていますので、課題をお持ちの方や、「自社の業務に適用できるか知りたい」といった方はぜひお気軽にご相談ください。
関連コンテンツ
プロダクトマネジメント部 R.Y

