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次世代の自動車開発における課題とは?ECUの集約化に対応可能な開発が鍵に

2022/11/21 14:00:00

本記事では、次世代の自動車開発における課題について、ECUの集約化に着目しながら解説します。
(※本内容は、イーソルの英語版Blogで8月に投稿した記事の日本語版です。)



車載ソフトウェアの開発者は、ガソリンエンジン、電気モーター、またはハイブリッド車のソフトウェア全般を開発するのが一般的です。実際はエンジン制御ユニットやバッテリー充電および管理システムを除き、電気自動車と、ガソリン車やディーゼル車など内燃エンジンの車のECUはほとんど同じですが、その搭載数は膨大な数に上っていました。
なぜ「いました」という言い方をするかというと、メディアで大きく報道されている電動パワートレインの革新だけでなく、並行して「集約とコネクティビティの革命」が進行しているからです。集約とは、車両全体に分散しているECUの機能をより少数のECUに統合する事を意味します。

この水面下の革命は、パワートレインのそれよりもかなり複雑です。メディアがあまり取り上げないのはそれが一因かもしれません。

august blog

テスラ社も、14個のECUで構成された自動車の開発でこの革命への参加を始めました。この車は遠隔でのソフトウェア更新が可能です。一方、従来の競合車は最高100個ものECUを搭載しており、ソフトウェアは整備工場で更新しなければなりません。ECUが少ないということは、生産コストもより低くなることを意味しています。しかし、これを実現するためには、より少ないプロセッサで高い機能性を維持しながら、サーバーセキュリティと機能安全性を両立させる、非常に高度なソフトウェア技術を要します。

このような、集約化されたソフトウェアアプリケーションを開発する1つの方法として、継続的インテグレーション/継続的デリバリ(CI/CD)が挙げられます。この開発手法はまた、継続的テスト、継続的ドキュメンテーション、継続的認証も意味します (広義のCICDは前述の手順も含みます) が、自動車セクターの場合、他の業界と比べてかなり難しい挑戦となります。
コンシューマソフトウェアやエンタープライズソフトウェアと比較すると、自動車向けソリューションの開発では、強力な機能安全(FuSa)規格と同時にサイバーセキュリティ規格も組み合わせて考慮しなければなりません。それぞれに専門知識があっても、両者の組み合わせは未知の領域です。FuSaにとって一般的なベストプラクティスが、サイバーセキュリティにとってのベストプラクティスと相反することもあります。
端的に言えば、FuSaのベストプラクティスは、ハードウェア製品向けの「ウォーターフォール」プロセスに基づく従来型の開発です。この場合、いったん現場に出た製品への変更は最小限に留まります。一方、今日のサイバーセキュリティのレベルは、継続的なアップデートを通じて維持されます。

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加えて、信頼性の高いFuSa機能の多くは再利用の必要性がありますが、これらの機能を手掛けたECU開発チームの数は100にも及ぶ場合があります。よって、これらの機能を互いに分離し、独立してメンテナンスできるようにする試みが行われています。これには通常、ハードウェアの仮想化機能を活用したハイパーバイザが用いられます。

ソフトウェアアーキテクトやインテグレーターがこうした新しい課題に対応するには、開発するアプリケーションに適した、信頼性が高く事前認証済みのソフトウェアプラットフォームが必要です。

イーソルは、顧客である自動車OEM企業のリクエストに基づき、新しいマルチカーネル技術をベースとした最先端のeMCOS® RTOSプラットフォームを開発しました。
このプラットフォームは、将来のハイパフォーマンスコンピューティングECUで使用される先進のマルチコア/メニーコアSoCに最適化されています。ハイパーバイザオプション「eMCOS Hypervisor」や、新しいCI/CDパイプライン開発スタイルに対応できるIDE(統合開発環境)「eDEVS」も用意されています。

 

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Michael Grabowski,
Senior Product Marketing Manager

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About Michael:
Michaelは25年にわたり、組込みアプリケーションの分野に携わってきました。爆発危険個所用ガスセンサの製品開発エンジニアとしてスタートし、さまざまな業界に関わった後、システムエンジニアとして32ビットMCUのチップ製造の分野へと移り、最終的には、プロダクトマネージャーとして車載用64ビットマルチコアSoCを担当しました。2020年4月より、イーソルで、組込みソフトウェア製品のプロダクトマーケティングマネージャーとして、特に車載・産業アプリケーション用64ビットマルチコアSoC向けリアルタイムOSの分野を担当しています。

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