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中国Suzhou INVO Automotive Electronics社がイーソルを選んだ理由とは

2021/03/23 10:00:00

Richard Wen氏: Technical VP for Beijing R&D Center, INVO Automotive Electronics Co., LTD.


INVO

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Suzhou INVO Automotive Electronics Co., LTD(以下INVO)は、画像処理センサーをベースとするADASシステムの研究、開発、製造および販売を専門とするハイテク企業です。当社の主な製品ポートフォリオには、自動車用リアビューカメラ(RVC)、アラウンドビューモニター(AVM)、ドライブレコーダー(DVR)、車線逸脱警報システム(LDW)、移動物体検出システム(MOD)、Transparent A-pillar(TAP:自動車のAピラーを透明化する技術)システムなどがあります。

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Next generation AVM次世代AVM

当社のAVMは自動車メーカー向けに成熟した製品ソリューションであり、複数の中国のOEMから高い評価を得ています。特に「Multifunctional 3D AVM(多機能3D AVM)」においては、安定した出荷台数を達成しています。しかし、比較的若いAVM市場は非常にダイナミックです。新機能が毎年リリースされ、顧客はニーズに応じてさらなる機能を要求します。たとえば、2018年に私たちの主要な顧客の1社が、次期車種向け製品について以下の2つの主要なポイントを要求しました。
① 期間:開発から出荷までを6か月以内に完了
② パフォーマンス:コールドスタートは3秒以内


期間

INVOのAVM製品開発におけるハードウェア/ソフトウェアプラットフォームはすでに確立されており、ソシオネクスト社のSoCハードウェアとイーソルのリアルタイムOS「eT-Kernel」を使用していました。このプラットフォームを使用することは、2011年からの長きにわたる両社とのパートナーシップと、完成されたソリューションのパフォーマンス上の利点により決定されました。
このプラットフォームは継続的に維持され、ハードウェア/ソフトウェアの両面からアップグレードされてきました。ソシオネクスト社の第二世代SoCは既に準備が整っており、また第三世代SoCであるSC1810(通称Miranda)も既に利用できる状態になっていました。イーソルの最新のマルチコアプロセッサ対応リアルタイムOS「eT-Kernel MCE」(Compact版)も利用可能でした。

2D/3D GPUやビデオ、画像、ディスプレイIPをカバーできる画像処理用の新たなハードウェアプラットフォームの開発に着手するにあたり、当初、開発と維持には最少で3~5名が必要であると見積もっていました。さらに、開発リスクは予測不可能なままでした。

しかし、eT-Kernelで既に開発したソフトウェア資産は新しいMiranda SoCでも再利用できるため、開発と維持を2名という小さなチームで行うことが可能になりました。これにより、開発リスクと開発期間の大幅な削減を実現できました。


パフォーマンス

顧客から開発期間とパフォーマンスに関する要求を最初に受け取ったとき、私たちは他のプラットフォームも評価していました。現行のプラットフォームがパフォーマンスとコスト面で競争力があるか、を継続的にチェックする必要があったからです。ゆえに、現行プラットフォームで計画されていた3回目のアップグレードの主な機能と、他のソリューションを比較しました。その結果、以下の主要な3つの要素が私たちの決定を後押ししました。

コンパイル時間:
イーソルの統合開発環境「eBinder」に統合されたArmコンパイラのコンパイル速度は非常に速く、コンパイルにかかる時間は数分でした。他のコンパイラでは最大1時間以上かかるため、他のコンパイラと比較してコンパイル時間を大幅に節約できました。

IDEインターフェース:
eBinderのもう1つの利点は、我々が既に使用していたJTAG-ICEに連携できるインターフェースが提供されている点であり、複雑なソフトウェアブレークポイントを用いて、ソフトウェアレイヤーの詳細なデバッグとパフォーマンストレースが可能でした。

コールドスタート時間:
電源を入れてからの起動時間は、他のベンチマークソリューションの6〜7秒に対し、3秒で完全なソリューションの準備が整いました。

結論
これらの評価に基づき、2018年に現行AVMプラットフォームの3回目のアップグレードに、ソシオネクスト社のMirandaとイーソルのeT-Kernel MCEを採用することを最終的に決定しました。これにより、競合他社に先んじて大規模なOEMプロジェクトを勝ち取ることができ、今日の中国において最も主要なAVMサプライヤーの1つになることに成功しています。


マーケティング室 R.I

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